当院では次の口腔外科を行うことができます。

・智歯(親知らず)の抜歯

「智歯」は、日本語で「親知らず」のことを指します。これは、最後に生える歯で、一般的には成人になってから生えることが多いです。そのため、「親知らず」と呼ばれるのは、この歯が生える時期が「知恵がつく年頃」つまり「成人になる頃」だからとされています。

人間の口内には通常32本の歯があり、そのうちの最後の4本が智歯です。左右の上下各1本ずつ、計4本存在します。しかし、すべての人が全ての智歯を持っているわけではないですし、一部の人々は生まれつき智歯が存在しない場合もあります。

智歯が問題を引き起こすことがよくあります。それは、智歯が正しく位置に収まらず、他の歯を圧迫したり、歯肉の下に部分的に留まったままになることがあるからです。このような場合、痛みや感染、そして他の歯への悪影響を引き起こす可能性があり、抜歯が必要となることがあります。

・歯根端切除術

歯根端とは、歯の根の最下端部分のことを指します。私たちの歯は大きく冠部(見えている部分)と根部(歯肉下の部分)に分けられます。歯根端はこの根部の最も下端に位置しています。

歯の根部は歯を歯槽骨に固定し、噛む力を骨に伝える重要な役割を果たしています。また、歯根端は神経や血管が歯の中から出入りする、歯の"生命線"とも言える部位です。

残念ながら、歯根端周囲は様々な病気が発生しやすい部位でもあります。進行した虫歯や歯周病により神経が壊死すると、歯根端周囲に感染症(歯根端炎)が起こることがあります。これらの問題に対処するためには、根管治療(ルートカナル治療)や歯根端切除術などの治療が必要になることがあります。

私たちのクリニックでは、各患者様の具体的な状況に合わせた最適な治療を提供することをお約束します。何か気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

・歯牙移植と再植術について

歯牙移植再植術は、私たちが提供している歯科治療の一部です。これらは特定の状況に対応するための異なる手術手技です。

歯牙移植は、患者様自身の歯を一つの部位から別の部位へ移植する治療法です。萌出不全の歯、奇形歯、あるいは失われた歯の代替としてこの手術が選択されることがあります。成功するためには、移植歯の状態、適切な手術手技、そして適切なアフターケアが重要となります。

一方、再植術は、外傷などで口腔外に出てしまった自己の歯を元の位置に戻す治療法です。迅速かつ適切な処置が行われると、再植した歯が新たな血管と神経を形成し、元のように機能する可能性があります。しかし、成功は、歯が口腔外に出てからの経過時間、保管状態、適切な手術手技とアフターケアに大きく依存します。

いずれの手術も専門的な技術と経験が必要です。そのため、患者様ご自身の状況によって最適な治療法を選択し、適切な評価と診断に基づいて手術を行います。これらの手術をご検討される場合は、お気軽にもりもとデンタルケアまでご相談ください。

・小帯切除
(Frenectomy)について

小帯切除は、口腔内の特定の組織、小帯(frenum)を部分的または全体的に除去する手術です。小帯とは、唇や舌を口腔内の特定の場所に固定している小さな組織を指します。

以下のような状況で、小帯切除手術が検討されます:

舌小帯が短い場合(舌小帯下症): 舌の動きが制限され、話すこと、食事をすること、正常な口腔衛生維持が困難になることがあります。

歯肉小帯が高位に存在する場合: 前歯の間に隙間(裂隙)ができる原因となることがあります。また、プロテーゼ(入れ歯やブリッジ)の適切な装着を困難にすることもあります。

小帯切除手術は、口腔外科医または歯科医によって行われ、手術後の回復は一般的には比較的迅速です。手術は局所麻酔下で行われ、場合によってはレーザーを使用することもあります。

治療に関しては、患者様一人一人の状況によりますので、詳しくはお気軽にご相談ください。

・埋伏歯の開窓萌出誘導術

埋伏歯の開窓萌出誘導術は、正常に口腔内に出てこない歯(埋伏歯)の治療手法の一つです。この手術は、埋伏歯が正常に口腔内に出てこれるように導くことを目的としています。

埋伏歯とは、正常な生え変わりのタイミングを逸してしまった歯、または正常な位置に生えてこない歯を指します。これらの歯は、歯肉や骨の下に埋まってしまい、自力で口腔内に出てこれない状態になります。左 untreated、埋伏歯は痛みや感染、近接する歯への影響など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

開窓萌出誘導術は、まず歯科医師が歯肉や上に覆っている骨を小さな窓(開窓)を作って除去します。そして、出てきた歯に小さなブラケット(装置)を固定し、そのブラケットにワイヤーを取り付けて引き上げます。これにより、歯を徐々に適切な位置へと導いていきます。

この治療は専門的な技術と経験が必要であり、個々の患者様の具体的な状況により適切な治療計画が立てます。

・歯牙腫摘出

歯牙腫の摘出手術は、異常に発生した歯の組織(歯牙腫)を取り除くための歯科手術の一つです。歯牙腫は、歯の発生過程において異常が生じることで形成されます。これらの腫瘍は、通常、無痛で進行し、しばしば偶然のレントゲン検査で発見されます。

歯牙腫は多くの場合良性ですが、しばしば大きな大きさに成長し、近くの構造への圧迫や歯の移動を引き起こすことがあります。さらに、歯牙腫はまれに悪性化する可能性もあるため、これらの問題を防ぐためには摘出手術が推奨されます。

歯牙腫の摘出手術は、腫瘍とその周囲の一部の骨を精巧に除去することを含みます。この手術は通常、全身麻酔または局所麻酔下で行います。

・埋伏過剰歯摘出術

埋伏過剰歯の摘出手術は、通常の歯の数を超えて生えてくる歯(過剰歯)が埋まってしまった状態(埋伏)を修正する歯科手術の一つです。過剰歯は、歯の発生過程において異常が生じることで形成されます。

過剰歯自体が痛みを引き起こすことは稀ですが、その存在が他の歯の位置や噛み合わせに影響を及ぼし、歯並びの問題や口腔内でのスペース不足を引き起こすことがあります。また、埋伏している過剰歯は、周囲の歯肉や骨に感染症を引き起こす可能性があります。

埋伏過剰歯の摘出手術は、埋伏している過剰歯を精巧に取り除く手術です。この手術は通常、全身麻酔または局所麻酔下で行われます。

・インプラント 

歯科インプラントは、失われた一本以上の歯を置き換えるための現代的な治療法です。自然な歯の見た目と機能を模倣することで、生活の質を向上させ、口腔内の健康を保つことが可能になります。

歯科インプラントは、一般的にチタン製の人工歯根で、歯科手術を通じて下顎骨または上顎骨に直接埋め込まれます。骨とインプラントが結合した後、それに人工の歯(クラウン)が取り付けられ、自然な歯のように機能します。

インプラントは、患者の口腔内の健康や全体的な健康状態、また必要な骨量等を考慮して、患者ごとに個別に計画されます。また、インプラント治療は数回の診察と手術を必要とし、完全な治療過程は数ヶ月にわたることもあります。

お気軽にご相談ください。

「妊娠前の女性」に親知らずの抜歯をお勧めいたします

妊娠を考えている女性にとって、抜歯は特に重要です。これは、抜歯が一時的ながらも身体にストレスを与え、これが妊娠初期の胎児に影響を及ぼす可能性があるためです。したがって、女性が妊娠を計画している場合、予防的な親知らずの抜歯が適切かどうかを検討するために歯科医と相談することが推奨されます。